治田 前回は、とりあえずを受け止める最もミニマルなトレイSTACK(スタック)を発表したわけですけど。どうでしたか発表後の反響は。


青木 これまで僕たちの商品を買ってくれてた方を筆頭に、沢山の方に買ってもらえました。なかでも面白かったのは、複数買う方が多かったことですね。


角田 ブラックとグレーのセットで買う人が多いということ?


青木 いえ、同じ色を2個合わせて買う方も結構いました。




角田 なるほどなあ。僕たちが想定していない使い方をする人も出てきそうだね。


青木 HINGEのときもそうでしたね。シンプルなだけでに様々な使い方が可能なので、人それぞれの最適な道具にしてもらえると嬉しいです。


治田 それでは、お話を続けましょうか。
これまでの経緯を始めから読みたい方はこちらの目次からどうぞ。


もくじ

1. お金についての持論 
2. 財布を見てみよう
3. とりあえずを受け止める最もミニマルなトレイ  
4. 使ってくれる人を信じるからできること


4. 使ってくれる人を信じるからできること



青木
 そもそものとっかかりなんですけど「お金をテーマに何かできないかな」ってみんなで話してたんですよね。


角田 そうそう。


青木 そんなある日の夜中。ふとHINGEを広げて、真っ白なコピー用紙と向かい合ってできたメモがこちら。




治田
 なんかいっぱい描いてありますね


青木 最初は「お金=財布」という発想で、なんか良い財布できないかなーとか考えてて


角田 HINGE WALLETとか書いてあるね


青木 HINGEを小さくしたら財布になるんちゃうか?と。


角田 わかる、考えがちだよね。安易なシリーズ展開。


青木 そうそう「それはあまりにも」と思ったりして。




青木
 そうして考えていく中で「そういえば通帳とか印鑑とかの入れ物ってない」とか「レシートってゴチャゴチャして嫌だよな」とか連想していって。レシートストッカーという、キーワードみたいなものが浮上した。


治田
 次の日にみんなでランチ行った時に「レシート隠せる箱みたいなのって欲しくないですか?」って言い出してましたね。


青木 そうです。それからすぐに二重構造の箱にして下にレシートを入れれば隠せるぞってところまでは至っていて。ただ、上の箱を持ち上げやすくするにはどうしたら良いかなあって悩みだしてました。


治田 たしかに、ただの二重構造の箱だと持ち上げにくいですもんね。


青木 そんなわけで、持ち上げる「取っ手」になるものを考えてました。 ヒモをつける、タグをつける、などなど。




角田
 なるほどなあ、この最初の段階で、もう素材のイメージとかはあったの?


青木 イメージはないですね。ただ、とにかく早く試作して使ってみたかったので、手頃な素材、たとえば紙とか布とかでやろうとしてたとは思います。


治田 そしてその次の日にはこんな試作ができてましたね




角田 製品版とは、やっぱり形が違うんだね


青木 下トレイと上トレイの二重構造というのは一緒なんですが、全体のサイズと上トレイの構造が全く違いますね。


治田 この頃は、名刺は縦向きに入れるようになってましたね。 


青木 はい。そして、その名刺を取り出しやすくして、かつ上トレイを持ち上げやすくするためにはどうしたらいいかを模索してました。たとえば、こんなのや




青木 こんなのとか。とにかく作りまくってました。使ってみないとわからないので、試作は常にメンバーの人数分作成してました。 




治田 
名刺をカレンダーで隠す案!ありましたねえ。


青木 この頃ですかね、角田さんが。


角田 そうそう。「ハガキは入らないの?」って言って。


青木 ですね。「たしかに、入れたくなるかも」ということですぐに試作しました。ただ、それまで名刺の長辺の長さに合わせて箱サイズを決めてたので、ハガキを入るようにすると名刺がキチっと入らなくなっちゃうんです。


治田 ちょっとだらしない感じ。




青木 キチっと入らないのは見た目に気持ち悪いので、名刺を隠すフタを搭載したりして。




青木 ここまで作って「よし!いけるぞ」となったタイミングで、また角田さんが


角田 「鉛筆が入らないんだけど」って。




角田 
入らないペンが結構あるんだけど」って言って。




青木 
「そんなん、全部に対応したらキリがないですよ」とは言いつつ、対応するサイズも念のため試作しました。




治田 でかいですね。 写真だとわかりづらいですけど、とくに横幅が、かなり大きい


青木 そうなんです!ハガキも入る、名刺も入る、長いペンも入る。なんでも置けるようにした結果、何を置いてもしっくりこないただのデカイ箱が出来上がっちゃた。


角田 お菓子か何かの箱を、ただ持ってきた感じに近づいちゃった。


青木 これには参りました。 




治田 要望を単純に全部聞くと、汎用性は高いけど訳のわからない製品ができちゃうという典型的な例ですね。


青木 「置くものの優先順位をつけてみようか」とか「鉛筆は諦めようか」とか、もう、かなり悩んじゃって。

なんだかわけわかんなくなっちゃって、いっそ三重構造にするかとか言い出したり。




角田 かなりテンパってたよね青木さん。


青木 別に締め切りのある仕事でもないのに、何をテンパッてたんですかね僕は。


治田 でもそのあと夜の23時半くらいでしたっけ。いきなりメールがきて。


青木 帰り道に信号待ちしてたら、すごい構造を思いついてしまって!すぐに近くのコンビニに駐輪して、持っていたHINGEにアイデアを描き込んでメールしちゃいました。




角田 HINGEさまさまだね!


青木 HINGEのおかげで、日々、なんとかモノづくりできてますから!

そしてついに基本的な構造が出来上がったという。





角田 しかしまあ、相変わらずとんでもない数の試作をしましたね。





青木 今になれば、可動式の名刺トレイとか、三重構造とか、何を複雑なことやってるんだろうと思いますよ。


治田 下トレイになぜか説明的なグラフィックを入れることも試してましたね。




青木 そうそう。シンプルすぎて使う人が理解できるか不安になってしまって、ついグラフィック要素を入れてしまった。 


治田 そこは難しいところですよね。


青木 なんか印刷要素あったほうがしっかり考えた製品っぽく見えるかもしれないし、という。


角田 要素を足せば頑張ったみたいに見えるでしょと。


治田 スケベ心ですね。


青木 ですよね。スケベ心です。



青木  それでよくよく考えたんですけど、僕たちの製品を使ってくれる人って、しっかり自分の使い方を想像できる人たちだと思うんです。


角田 HINGEも本当にたくさんの使い方をしてもらえているしね。 


青木 モノづくりしてると、つい怖くなって「あれも追加したいこれも追加したい」ってなりがちなんですけど、そこは勇気を持って。使う人のことを信じたいなと。


治田 たしかに。使う人を信じれば、過剰に説明したり、要素を増やす必要はなくなる。その結果、HINGEみたいに多種多様な使い方を楽しんでもらえるのかもしれないですね。


角田 極力ミニマルに、シンプルにするというのは、実は使い方の自由度を高めるための工夫でもあるのかもしれない。


青木 めっちゃ良いこと言いますね。



治田 さてさて、そんな紆余曲折を経てできあがったSTACK(スタック)ですが。


青木 はい、今回も色々ありましたけど、最終的に、本当に使いやすい。良い製品に仕上がったと思います。


角田 HINGEとかこれまでの製品もそうだけど、今回のSTACK(スタック)は特に、人それぞれの面白い使い方ができると思うから、ぜひSNSなんかで紹介してくれると嬉しいです。


青木 もしSNSに投稿する際には、ハッシュタグ「#アイドントノウ」をつけてみてください。


角田 他の人の投稿を見ても、きっと楽しんでいただけるはず。 



帰宅したらSTACKが届いていたので早速使ってみました。制作秘話も面白いので是非◎https://t.co/RML2Eka2fr#idontknowtokyo #アイドントノウ pic.twitter.com/6pzGcJj1Ly

— FLAT Asakusa Designer's Bar (@flat_asakusa)





昨日STACKが届いたのでデスクの
←Before / After→

これは良い…!視界がすっきりしたー!
箱状の内側が重ねられるので(3枚目)、無造作に領収書を置いてもまとまる&隠せる!#idontknowtokyo #アイドントノウ pic.twitter.com/UaJ0SFgJtK

— ちゅうかん🦔 (@chucaaan)




青木 あとは、毎週月曜お昼頃、Facebookページでライブ配信を行なっています。製品に関する質問なんかも、そこでライブでお答えしていきますんで、ぜひ、お気軽にご質問ください。




角田 ライブ配信のコメント欄に直接でもいいし、このWebページ最下部のお問い合わせフォームからでも大丈夫です。


青木 匿名で質問したい方は「青木の質問箱」というものもございます。


治田 ではそんなところで。次はいつになるかわかりませんけど、まだまだこれからも、面白い製品を作っていくと思います。お楽しみに!


青木 今回も、読んでいただきありがとうございました。




2017年5月7日。
1stロットの梱包発送作業の様子を、ライブ配信しました。
録画をこちらからご覧頂けます 。


とりあえずを受け止める
最もミニマルなトレイ 

STACK grey

price : ¥1000- ( 税込み¥1080-)

size : W210mm × D110mm × H16mm 
material : Paper

Made in Japan


※2個以下の購入の場合には、ポスト投函タイプでの送付になります。





STACK black

price : ¥1000- ( 税込み¥1080-)

size : W210mm × D110mm × H16mm 
material : Paper

Made in Japan



※2個以下の購入の場合には、ポスト投函タイプでの送付になります。

idontknow.tokyoへのお問い合わせは、下記のフォームからどうぞ。