青木 はい、それではここからは、これから先の話をさせていただこうと思います。これまで別々で色々やってきたわけですけど、チームになって、やったことがないことをやっていこうかなあと思っています。
角田 そうです。
青木 いま喋っている角田さんと青木が組むのはもう、察しの通りなんですが、当然、TENTの治田さんは参加します。さらにもう1人。田久保彬さんというグラフィックデザイナーさんですね。はい、前に来てください。
青木 この4人でとりあえず商品もいくつか仕込んでいるんですけど、ちょっと商品は今日はお見せしません。今日はテーマだけ、発表したいと思います。
いまって、スマートフォンで、手のひらでなんでも調べられる、そんな今日この頃じゃないですか。
角田 そう。スマホ持ってない人ほとんどいませんよね。本当にいま、手のひらでなんでも調べられるじゃないですか。「今日の天気どうなるの」って誰かに聞かれたら。「昨日、巨人勝った?」って言われたら。調べるじゃないですか。調べたらわかる。
さっき言っていた、工場の話も、調べたらわかるんですね。情報っていうのが、すごく簡単に手にはいる世の中になってるなあ、と思うんですよね。みんな情報ありきになってるなっていう。なんでも知ってて当たり前、知ってることが前提という。
角田 情報を知らなかったらおかしい、みたいな息苦しさを感じてますよね
青木 そんな世の中だから、あえて言いますよ。
です。
何かを作るときに一番必要なスタンスは、実は
知っていることではなく、知らないことなんですよ。
角田 世界の中心で、アイドントノウ!と叫びます。
ということをキーワードにしたプロジェクトを立ち上げてまして、プロダクトを仕込んでます。
青木 いま流れている音楽もアイドントノウのために角田さんが作った音楽です。
角田 そうです。私がこの曲も作ったんですけど、音楽あり、文具あり、ゲームあり、涙あり、笑いあり、そんな感じのプロダクトをいろいろ今後作っていきたいと思っています。
田久保 こんばんは。グラフィックデザイナーの田久保といいます。僕も数年前までは会社に所属していて、3年ぐらい前に独立をしまして、TENTさんとtwelvetoneさんとは、仕事でもプライベートでも仲良くさせてもらってます。
今回このアイドントノウっていうのは、プロジェクト名っていう感じなんですかね、モットーというか。僕はわりと後から参加したんですけど、僕も物作りをするときに大事なことで「当たり前を当たり前にしない」っていうのはモットーにしていて、それはTENTさんもtwelvetoneさんも同じことで。
僕はグラフィックで彼らはプロダクトなんですけど、普通だったら通りすぎちゃう当たり前の形状とか素材感とか「そもそもこれでいいんだっけ」っていうのを毎回問いただす。連続をやっているチームですね。
角田 たとえばコップというありふれたものでも、世の中で初めて作るかのように考え直して、作っていきたいなという
田久保 「コップの正しい形とは」って調べたら出てくる世の中かもしれないけど
角田 ね、この角度が一番良いっていう答えも出るかもしれないけど
田久保 「知らんがな」というね。「本当にそうなのかな?」ていう。やっぱりそれは自分たちで身を持って体験してみないとわからないし。
青木 あのー、ちょっと、トゲっぽいことを言いますね。いくつかの会社が「これが”定番"です、安心して買ってください」と謳って商品を出していたりしますよね。見かけるたびに言いたくなっちゃうんです。「勝手に決めないでくれ!」と。
僕たちは、本当は、それじゃあ満足してないんですよね。セレクトするのに慣らされすぎているんです。セレクトではなく、クリエイトすべし!です。自分の定番は、他人に定義されたくないんです。
田久保 はい、怒ってますね、青木さんが。
青木 はい、そうなんです。たとえば、名作家具ってありますよね。それは確かに良いものです。でも、自分の家の寸法や動線を自分なりによく考えて、DIYで作った家具は、それとは全く別次元の心地よさがあったりしますよね。
だから僕たちは、誰かが決めた定番で簡単に満足することなく、その背景からしっかり考えて、本当に満足できるものを作りたいと思っているんです。そうすれば、他の人にとっても役に立ち、喜んでもらえるものが作れるかもしれない。
田久保 長く続くデザインっていうのは、きっとあるはずなんですけどね。世の中も刻々と変わってますし。永遠に成立するデザインなんていうのは、ないはずなので。その辺も含めて、さっき角田さんが話してくれていた文具とかゲームとか、ジャンルを定めずに、もう一回「知らんがな」をぶつけて、1つ1つ新しく作っていく。 そういう作業っていうのが、なかなか大人に、社会人になると、やりにくくなるじゃないですか。
僕は「なかったら作ればいいじゃん!」っていう人たちは「すごいなあ!」と、いつも見ていた側なんで。「ああ、この人たちだったら、一緒に面白いことができるかな」っていう思いがあって、僕も参加させてもらいながら発売が楽しみになっているプロジェクトですね。
角田 アイドントノウ!ということで、今後の具体的な活動とかは?
青木 はい。来年にはとりあえず、ウェブサイトを立ち上げて、アイドントノウというテーマを起点にして作り出した新しい製品群を紹介できる場をつくります。また、何かしらの発表イベントはやりたいなと思っています。
角田 今回のトークイベントみたいな形で。
青木 そうですね。ウェブサイトだけではなくて。インターネット上で情報として消費されるだけというのが好きではないので、ちゃんと、今回のイベントのように人と人と顔を合わせる形でやるってことは、大事にしていきたいなあと思いますね。はい。
角田 そんなわけで!
青木 はい、新しくウェブサイトのほうと、2017年また何かしらイベントやりますんで、お越しいただけると嬉しいなと思います。
角田 ではこの辺で一旦切りまーす。ありがとうございまーす!ありがとうございましたーー!
(おしまい)
角田 僕は少し前までは趣味は無かったんですけど、今年からサーフィンを始めました。まあ、アウトドアも、YOKAはじめる前には趣味だったといえば趣味だったんですけどね。
青木 すぐにね、趣味から入って、これで稼げないかって考えちゃうんですよね
角田 そうそう、だって青木さんは、子育てとかも、どうにかしてお金儲けに繋げられないかって
青木 いや、お金儲けて!アイデアに繋がらないかとか、他にも言い方が!
角田 言ってるくらいだからね。だから、なんで趣味がないかって言うと、趣味がすぐ仕事になっていくからじゃない。なんか、趣味じゃなくなって行くんですよ。俺もサーフィン始めたからサーフグッズ作れねえかなって、考えてますね。
青木 趣味のお金は必要経費ですよね、全部。
角田 必要経費です。サーフボードも。
青木 それで、僕については、相変わらず趣味がないんですけど、最近言い方だけ考えました。「DIY」って言えばいいいのかなって思ってます。家具もですけど、子供に段ボール工作とかつくってるのとかをまるっとひっくるめて。
トークイベントの内容は、以上になります。
いかがだったでしょうか。
今後、このウェブサイト idontknow.tokyo では
僕たちが作り出す新しい商品を、
世界のどこよりも早く
1つずつ順番に紹介していく予定です。
まずは2月中旬には
1つめのプロダクトと
そのエピソードを紹介する予定なので
ぜひまたご覧いただけると嬉しいです。
それでは
今後ともよろしくお願いします!
idontknow.tokyo
角田 崇(ツノダ タカシ)
青木 亮作(アオキ リョウサク)
治田 将之(ハルタ マサユキ)
田久保 彬(タクボ アキラ)
でした。