Vol. 01
1. 始まりはラムネから

角田 どうもこんにちは、twelvetoneの角田(ツノダ:写真中央)です。
治田 TENTの治田(ハルタ:写真左)です。
青木 TENTの青木(アオキ:写真右)です。

治田 この場所 idontknow.tokyo は、それぞれ独立したプロダクトデザイナーである僕たちが協力して新しい商品を作るアイドントノウ というプロジェクトのWebサイトです。
角田 そうですね。アイドントノウ。つまり、「僕たちは本当は、まだ何も知らない」をテーマに、知っていると思っていることも、知らないと思って、ゼロから作り上げるというね。
青木 全くジャンルの違う4つの商品を発表予定なんですけど、それを世界中のどこよりも早く1つずつ順番に紹介していこうと思っています。そしてさらに、そもそも僕たちがその新商品を作ろうと思ったきっかけや、その開発プロセスについて、他では読めない裏話なんかも含めて、たっぷりお話したいと思います。
治田 まずは今回が第1回ということで、このプロジェクトを始める経緯からいきますか。

1. 始まりはラムネから
青木 僕たちTENTとtwelvetoneは事務所が近所ということもあって、お互いの商品を見せ合ったり、ごはんに行ったり旅行にいったり、公私ともに仲良くしているんですけど、集まればいつでも遊び半分で、コンセプト出しとかアイデア出しとか、ブレインストーミングをしてしまう、というような仲ですよね。
角田 うん、そうね。遊びながら、次の新商品のヒントが見つかるみたいなことは、よくあるよね。
青木 それで、あるランチのときに、「漫画 ”三月のライオン” に出てくるラムネのエピソードを読んで以来、TENTではアイデア出しのときにラムネを食べている」という話をしたんですよね。
治田 そのときには、青木さんも僕も、ラムネを常時携帯してる状態になってました。
角田 そうそう、それを聞いて「考えるためのお菓子」としてオリジナルの味のラムネ菓子を自社商品で販売したら、めっちゃ面白いんじゃない?ってそのランチのときに盛り上がって。すぐにその週には、twelvetoneの事務所で試作したんだよね。

治田 ブドウ糖をいくつも購入して、様々な配合を試したり。舌触りの向上のために、いろんな粉挽きミルで粒の細かさを調整したり。
青木 思いつく限りの、あらゆる味をトライして。試食しすぎてクラクラになることもありましたね。でもその結果、体験したことのないようなオリジナルな美味しさのラムネ菓子が出来上がって。

治田 オリジナルの形状も作ろうということで、3Dプリンターで、ラムネの型もいくつも検討しましたね。圧力をかけやすくするにはどうしたらいいか。どうやったら型から抜きやすくなるか、口当たりが良く、崩れにくいラムネの形状はどんな形か、とか。

角田 パッケージ案も、いくつも作成して。味は美味しい。見た目も可愛い。もう、これは、絶対売れる。売れてしまう。 デパ地下で売るか?いや、路面店で行列できちゃうか?ってとこまで夢が膨らんで。それで一度、ラムネ菓子製造会社に見積もり相談したんだよね。
青木 いくつかの会社にかなりのハイテンションで相談しました。
というわけで、idontknowの第1弾の商品は「ラムネ菓子」です!
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と言いたいところなんですが、ものづくりって、そんなにスムーズにいけるほどは甘くないわけで。製造会社への問い合わせの結果、「そもそもオリジナルのレシピで作るなんて無理」だとか「1ロット3万袋から」など、かなり低いテンションで返答をいただきまして。
角田 「ここで踏み出すべきか」とか「手作り販売でもいいから始めようか」とか、かなり悩んだけど。
青木 僕たち、食品を製造したことも、販売したこともないわけで。なかなか今の僕たちには高いハードルであることがわかりました。

治田 いったん、そこで盛り上がりが止まった。
青木 そうなんです。夏の間の数ヶ月、かなり燃え上がったんですけどね。季節は早くも秋になり始めていたこともあり、ラムネへの気持ちも一気に冷めてしまった。
でもそこで思い直して。ラムネはラムネで、将来取り組む夢として諦めず進めるとして、他の商品アイデアを考えてみるのも、このメンバーなら面白いんじゃないのかな?という話になったわけです。
角田 「そういえば僕たち仕事でも遊びでも考えてばかりいるから、ラムネに限らず、考えるための道具を作るのは面白いかもね」という。
青木 そうです。「考えるを、考える」っていうテーマで。いつも僕たち3人が、どうやってアイデア出しをしているかを冷静に観察したら、意外な発見があるんじゃないかって。
治田 そしてまずは手元を見たと。

青木 はい。まずは僕たち3人が、考えるときにどんな道具を使っているかを、見直してみました。
Vol. 02
2. いまさら気づいた共通点

2. いまさら気づいた共通点
角田 まずは僕たち3人が考えるときに、どんな道具を使っているかを見てみようということで。
治田 ラムネの話は将来の夢として、置いておいて。
青木 はい。すぐに手元にあったのは、まあ、普通に、紙とペンでした。

青木 ちなみに僕はいつも、普通のA4コピー用紙を紙フォルダに入れて持ち歩いてました。TENTの焼印を押した特製紙フォルダです。

治田 僕はクリアフォルダにコピー用紙を入れてました。でもペンや定規を一緒に持ちたくて。自分で改造してペンホルダーを作ってましたね。

角田 僕は、むき出しのクリップボードにコピー用紙を挟んで、いつでも持ち歩いていた。でもカバンの中で紙がワシャワシャになっちゃうのが嫌でした。
青木 ワシャワシャって。紙が折れたり曲がったりとか、ですね。
角田 うん。とはいえ、フタ付きのクリップボードとかだと、なんか重たいんです。サっとすぐに書けないのが嫌で、ワシャワシャの紙のまま、仕方なしに、むき出しクリップボード使ってましたね。

青木 ここまで見渡して「あれれ?みんな、こだわりのノートやスケッチブックとかではなくて、普通のA4コピー用紙を使ってるじゃん!」と、いまさら気づいてしまった。
角田 すぐ手元に、不思議な共通点を見つけてしまった。僕もいろんなノートを試していた時代もあったらから、たまたまタイミングが合っただけとも言えるんだけど。
青木 しかし、なんで3人が3人とも、同じタイミングで、いま、コピー用紙に行き着いてたんですかね。

治田 僕もこれまでに、いろんな種類のノートを散々使ったんだけど、アイデア出しやデザインを考えるためにはどうしてもしっくりこなくて。
本当は、まっさらな大きな紙に、自由にガンガン描きたいのに、ノートだと、目の前に広がっている紙は横長なのに、縦の用紙が2枚並んでいるという使い方になってしまうんですよね。
青木 わかります。折り目があるから、もちろん真ん中には描き込めないし 。
紙が曲面になってしまっているのも、気にしだすと気になりますよね。

角田 僕はね、すごく落書きしちゃうの。でもその落書きが、他のプロジェクトで必要になったりするから、あとから移動したくって。

角田 だからノートじゃなくて、コピー用紙みたいにバラバラになってたほうが、後からその落書きだけを集めてキャラクターの資料として成立したりするんだよね。


青木 うちの場合は、娘がグシャグシャに落書きしちゃうんですよ。真面目な打ち合わせのときにノートをパラパラめくってて娘の落書きがチラリと目に入ってしまうのが気まずくて。

青木 そういう意味でも、落書きと真面目なのとは、後から分けたいなあと思いましたね。

青木 いま気づいたんですけど、そもそもアイデアって、出そうと思って出すとかじゃないですよね。それこそ休日に娘と落書きしてるときにだって出る。
だから「議事録ノート」「アイデアノート」みたいにあらかじめ分類しておくっていうのは無理なんですよね。アイデアは混沌から生まれるものなので。
角田 混沌とした、僕らの言葉で言うなら”沼”から生まれるんだもんね。ところで、ルーズリーフだとなんでダメなのかなあ。
青木 入手性ですよね、コピー用紙だとどこにでもあるし。あと、コピー用紙の、穴も罫線もないあのシンプルさ、自由さが「さあ考えるぞー!」ってテンションにさせますよね。
治田 コピー用紙だと、描いたスケッチを、机の上にいくつも並べて眺められるというのもいいですよね。ノートだと2つ前のページのスケッチと、今のページのスケッチを見比べるとかができなくて。

青木 あと、アイデア出しだけじゃなくて、打ち合わせのときもコピー用紙は便利なんですよね。たとえばプロダクトの断面図をささっと描いて、その場でみんなでそこに注釈を書き込むとか、ホワイトボード的な使い方もできる。
角田 その紙をそのまま相手に渡しちゃうなんてこともできちゃうし。
治田 工場に指示書を送らなきゃなんて時も、コピー用紙に描いた指示書をiPhoneで撮影して、写真として送付なんてこともよくやるよね。いちいち図面ソフトを立ち上げる暇がないときに。
青木 かなり急かされてますね。たしかに、出先とかで、きちんとした指示書を作成できないときって、こうしますね。

青木 そういえば、打ち合わせ中にコピー用紙を切ったり折ったりして、ちょっとしたラフモックを作ったこともありました。もはや筆記具というより、素材としての「白い紙」を持っていることがかなり頼もしく感じてますね。
角田 すごいなそれは。いつでも10枚くらいのコピー用紙を持っているっていう新しいライフスタイルだね。
治田 そんなすごい可能性だらけのコピー用紙ですが
角田 いざそれを日常使いするとなったら、僕のクリップボードみたいにワシャワシャになったりとか、いろいろ問題があるぞ、と。
青木 はい、コピー用紙という素材を最大限に活かす「何か」が、あるんじゃないか、と、模索する日々が始まりました。
角田 ラムネから、また随分と堅実なところに落ち着いたけど。
青木 ま、まずは手元から。1つずつ着実にいきましょう。
まとめ
コピー用紙ってこんなにすごい
・ノートよりも自由
・とにかく真っ白 でシンプル
・1枚1枚が独立している
・描くだけの紙ではなく、ラフモックにも使える
だから僕たちは
コピー用紙を活かす「何か」が欲しい!
次回、いよいよ製品の全貌が明らかになるっ
Vol. 03
3. 最高のアイデアを生む、最もミニマルなツール

良いアイデアは頭の中だけで考えて突然生まれるものではありません。

ふと思いついたぼんやりした考えを、声に出す、紙に描く 。
そして、それらを俯瞰して、さらに考えを深めるという
インプットとアウトプットの素早い繰り返しによって生まれるものです。

HINGEは
ひらめいた瞬間を
逃さず描きとめることができる

最高のアイデアを生むための
最もミニマルなツールです

最高のアイデアを生む
最もミニマルなツール
Made in JAPAN
size : W315 × D235 × H10
material : PP

HINGE black

HINGE white
角田 はい、というわけで、ついに出ましたね。 コピー用紙を最大限に活かす「何か」の答えが。
青木 A4コピー用紙、キャップ付きのペン
そしてこの新しい製品 HINGE(ヒンジ)。
アイデア出しや考えをまとめるための道具として
僕たちにとっての、現時点での究極の形ですね。
治田 それではお話を続けつつ、商品の詳しい紹介をしましょうか。

治田 あらためましてご挨拶から。TENTの治田(ハルタ:写真左)です。
角田 twelvetoneの角田(ツノダ:写真中央)です。
青木 TENTの青木(アオキ:写真右)です。
これまでのお話をはじめから読みたい方はこちらの目次からどうぞ。
もくじ
1. 始まりはラムネから
2. いまさら気づいた共通点
3. 最高のアイデアを生む、最もミニマルなツール




角田 僕がまず良いと思うのは、フタをとじているときの控えめな佇まい。嫌味な主張が一切ないのね。

角田 それで、フタをクルっとひらけば、真っさらな四角い紙とペンだけが目に入る。もう、それだけ、というこれ以上ないシンプルさ。 視覚的なノイズが排除されている。

治田 この紙は、どうやって保持してるんでしたっけ
青木 実は、小さなポケットに紙の下の部分を少しだけ差し込む構造になっています。

角田 こんなに小さなポケットで紙が落ちてしまうことはないのかな?って思いがちだけど
青木 カバーを閉じてしまえば紙が落ちることはないですね。あと、用紙の種類にもよるんですが、3枚くらい紙を差し込むと、樹脂のシート材どうしの挟み込む力で、けっこう紙が保持されます。

角田 僕はいつも10枚くらいの用紙をここに差し込んで使ってる。実際に使用するシチュエーションからすると、必要十分な保持力だよね。

治田 そして次は、ペンの保持方法ですね。
角田 ペンを保持するのが、ただの穴であるという、このシンプルさ。

青木 この穴に、ペンのクリップをこうやって差し込むだけ。


青木 三色ボールペンでも、シャープペンでも、ペンクリップさえついていれば、お好きなペンを装着できます。


治田 でも一番のオススメは、キャップ付きのペンですね。
青木 はい、キャップ付きのペンだと、ペンのキャップを穴に固定したまま、ペン本体だけを引き抜いて、もう、すぐに描き始めることができるんです。

青木 このように、シュパッ!とですね。
角田 このスピード感が良いよね。 アイデア思いついたときって、フワァーってしてるじゃん。「ちょっと待って」って言ってる間に消えちゃうみたいな。

角田 ノートなんかだと、最新のページにたどり着くためにページをめくっている間に、脳のリソースを使ってしまうんだよね。 それで「思いついていたアイデアなんだったっけ」ってなるんだよね。
だから真っ白な紙に、すぐさま書き留めたい。HINGEは、このシンプルさがダイレクトに脳に繋げられる感じがしていいよね。開いたらそこに、ペンと白い紙だけが、必ずある。

角田 あとね、サブポケット。真っ白な紙の控えを最大20枚も収納できる優れものなんだけど、それだけじゃなくて。たとえば、打ち合わせに行った相手先から不意に資料を渡されることってよくあると思うんだけど、大概A4サイズなんだよね。

青木 「受け取った資料をカバンに入れてたらシワシワになっちゃったー!」なんてこと、よくありますよね。それがなくなる。
角田 メモをとったり、資料をうけとったりする状況、たとえば展示会なんかを調査しに行った時に大活躍だったよ。

青木 角田さんの強い要望だった、硬さについても。
角田 そうそう。出先でさ、テーブルとかない場所でも、急にメモ取りたい時とかあるでしょ?そのときのために、クリップボードみたいに、しっかりした下敷きとして機能するくらいの硬さが欲しかったんだよね。
治田 画板ほど硬くはないんですね
青木 持ち運ぶ軽さも重視したかったので、最低限メモがとれて、重くなりすぎない厚さのシートを採用しました。


治田 樹脂のシート材をうまく使うことで、その硬さと、ヒンジ部分の折り曲げやすさという相反する要素が、うまいこと両立されてますね。

青木 じつはここだけの話ですが。この折り加工も、詳細は秘密ですけど特別な加工方法で実現してもらっているんです。そのおかげでフタを360度しっかり開ききることができるという。小さな発明がここに宿っています。

青木 あとですね、ちょっとばかりマニアックなディティールの話を1つ。ブランドロゴについて、話させてください。
Vol. 04
4. 厳しい角田さん

青木 前回は、最高のアイデアを生むための最もミニマルなツールHINGE を、ついに発表したわけですけど。
角田 おかげさまで大反響をいただいております!
青木 はい。正直、発売後3日間は「購入メールが鳴り止まない!」と、4歳の娘に何度も自慢してしまったほどです。みなさま、ありがとうございます!
角田 まさに「ありそうで無かった」部分に「知らずに」ハマった感じで、これこそが僕たちのやりたかったこと。自分が絶対に良いと思ったものは、きっと他の人も良いと思ってくれるはず。それを信じて突き進んできて良かった!
治田 商品の発送は3月8日頃を予定していますので、ご予約いただいた皆様すみません、もう少々お待ちください。
角田 というわけで、お話を続けましょうか。
これまでのお話をはじめから読みたい方はこちらの目次からどうぞ。
もくじ
1. 始まりはラムネから
2. いまさら気づいた共通点
3. 最高のアイデアを生む、最もミニマルなツール
4. 厳しい角田さん
青木 今回はHINGEができあがるまでの試作の日々についてお話したいと思います。
角田 ちょっとだけ話を戻して。第2話の終わりのコピー用紙を最大限に活かす「何か」を作るぞ!の後に、具体的に何から始めたのかというところね。

4. 厳しい角田さん
青木 まずは、僕のほうでこんな感じのフタのついたクリップボードを自作してみました。

青木 まあ、ご覧の通り、これじゃあねえ。
角田 すごいねこれ、ザ・プロトタイプ!って感じ。セロテープいっぱい。「もう、すぐに試したい!」という衝動を感じるわ。
青木 すみません。でも最初は、このクリップをオシャレなものに変更したら結構行けるんじゃないか、なんて思って。
治田 オリジナルのクリップが作れる工場とかないかなって探してましたよね。
青木 はい。それである日の風呂上がりに思いついたのが「いっそクリップなんていらないのでは?」というアイデア。たとえば、古い写真アルバムなんかで、紙の四隅を挟み込んで固定するやつとかありますよね。あんな感じ。


青木 でも、この四隅の三角形が思考の邪魔をするんですよね。
角田 視覚的なノイズは、アイデア出すときに意外と影響がでかいんだよね。
青木 それで思いついたのが、いっそ、紙の下側に小さなポケットを作って、そこで紙を保持すればいいんじゃないの?というもの。
角田 紙が隠れてはしまうけど、四角形にはなるというね。

青木 すぐさま紙のモックを作ってみたら、これが、意外と使いやすかったんですよね。クリップみたいにガッチリ固定しなくても、フタをつけてしまえば、持ち運ぶときに紙が飛んでっちゃうこともないし。

治田 あとは、ペンをどうするかですね。
青木 そうです。紙は保持できることがわかったけど、できればペン1本くらいは一緒に持ち歩きたいわけです。ペンを入れるポケット付きの試作を作ってみたんですけど。

青木 この方式だと、いちいちポケットからペンを出すという動作がわずらわしくて。 ここでヒントになったのが、治田さんの改造クリアファイルです。

青木 ファイルに小さな穴をあけて、ペンのクリップをひっかけておけるという方法。あれを真似て、すぐに試作しました。


治田 これで、一枚の板材でできるシンプルな構造になったことがでかいですね。 ここから、かなりの数の紙試作を手作りしてましたよね。
青木 もう、朝事務所に着くなりすぐ試作して、次の日も試作して、毎日その繰り返し。
角田 つくりたい!試したい!という衝動の日々。


青木 ある程度構造が確定した段階からは、紙の工場さんに依頼して、様々な種類の紙、いろいろな折り方や貼り付け方法を、そりゃあもう、たくさん作っていただきました。
角田 紙の工場さんには、大感謝だね。こんなにも試作をつきあってくれるところって、なかなかないから。
青木 そうです。ありがたいことです。
そして「これでいけるんじゃないか」と思ったところで

角田 「柔らかすぎる、、、ダメ!」って、僕が言ってね。

青木 角田さんがなかなか許してくれないんですよね。
角田 だって、クリップボードみたいに、テーブルがない場所でも使えるものが欲しいじゃん。
青木 材質を硬くするとフタの部分の折り曲げがうまく動かないとか、硬さと柔らかさを両立するという部分に矛盾があって、ここ、本当に難航しました。
治田 あと、素材が紙だと1週間くらい使ってるとフチの部分がめくれていっちゃったりとかしてね。

青木 使い倒すと、さらにどんどん問題が出てきて。これは紙ではダメだと壁にぶちあたりましたね。試作に付き合っていただいた紙の工場さんには申し訳なかったんですけど。
角田 じゃあ他の素材はないか?となって
青木 革を扱っている別の工場さんへ試作依頼しました。快く相談に乗っていただけて「これはいいものができそうだ!」って期待して試作を待ちました。その結果、、、、
角田 小学校の校長先生が持ってそうな、重たくて豪華なファイルが出来上がって。

角田 わからなくはない。でも、なんか、ちがーう!というね。

治田 そうこうするうちに、ファイルやフォルダーでよく使われている、樹脂のシート材というのもありなんじゃないかということになって。
青木 樹脂のシート材は、最初、無機質すぎるというか味がなさすぎるというか。人工的すぎて、なんだか希望が持てなかったんですよね。
角田 でも見てみないとわからないからということで
青木 はい。ダメ元で工場に試作依頼をしました。 やったらやったで、折りの問題や接着の方式の違いなどから、設計を何度もやりなおしでしたけど。

角田 試作を見てみたら、まさかの「めっちゃいいじゃん、これこれ!」ってなりましたね。
青木 この樹脂のシートって、防水なのはもちろん、インクが定着しにくい素材であり、強度もあって、さらに折り加工した部分は何万回曲げても折れないという柔らかさも合わせもっている素材なんです。
治田 紆余曲折あったけど、要求を満たす素材に巡り会えたということですね。
角田 笑っちゃうくらいたくさん試作したけど、諦めずに続けてみるもんやね。

治田 そんなこんなで、僕たちは試作も含めると、もう半年以上の間、毎日欠かさずHINGEを使い続けているヘビーユーザーになっているんですが
青木 はい、間違って家に置いてきてしまった日は、ソワソワしちゃったくらい手放せない道具になっています。
角田 これだけ長く使うと、独自の使い方も、いろいろ編み出されたりしてきているよね。
青木 そうですね。モノがシンプルなだけに、使う人次第で可能性が広がりますよね。
角田 使っている人同士で、アイデアが共有できると楽しいよね。 そのあたりも、このWebでとりあげていこうよ

青木 たしかに。では「こんな使い方あるよー!」というお話があったら、このページ最下部の問い合わせフォームからご連絡いただけると幸いです。
角田 SNSでも大丈夫です。facebookやInstagram、twitterなどで、ハッシュタグ #アイドントノウ をつけて投稿してもらえると嬉しいです。
(2017年9月追記)
HINGEに2つの新しいサイズが登場しました!
くわしくは、こちらの記事からどうぞ

HINGEが気になったら、ここから購入できます。A4・A5・A6・PROのラインナップはこちら。
HINGEを購入する →Vol. 05 — 番外編
5. 発想から発送まで

5.発想から発送まで
(この記事は、2017年3月に書かれたものです)
idontknow.tokyo 第1弾 HINGE(ヒンジ)
発売前の先行予約分を、本日無事に発送開始いたしました。
たくさんのご予約、本当にありがとうございました。
商品の到着まで、もう少々お待ちください。
この記事は、発送作業中に流していたこの曲を聴きながら読むと、より臨場感が増します。
Van Mc Coy で DO THE HUSTLE です。それではどうぞ。

HINGEの折り曲げをスムーズにするために、曲げ加工を施す職人

折り曲げの柔らかさを確認し、同梱物を入れる職人

スリーブをきっちりと巻く職人

送付用封筒へ梱包する職人

idontknow.tokyo メンバー4人 集まって
発想から発送まで、きっちり行わせていただきました。
ドゥ ザ ハッソー!!
到着まで、もうすこしだけ、お待ちください!
(この記事は2017年3月に、発売前の先行予約分発送時に書かれたものです。2017年5月の予約購入分については、工場にて生産中。もう少々お待ちください。)
(2017年9月追記)
HINGEに2つの新しいサイズが登場しました!
くわしくは、こちらの記事からどうぞ

Vol. 06 — 番外編
6. どんなモノも人が作っている

6.どんなモノも人が作っている
2017年5月のある日、HINGEを購入してくれたある方が、Twitterにこんなことを書いてくれました。
ピャー!!欲しかったものがきたー!!
これね、ただのファイルじゃないの。バラバラの紙を、スケッチブックみたいに使えるようになる優れものなの。
ノートより手軽に持ち運んで描けるの素晴らしい。これの製作秘話?も面白くて好き。https://t.co/k1SsdtEzbT pic.twitter.com/KX6ZUK77iU
深夜の出来事だったのですが、このツイートをきっかけに、1人、また1人、10人、100人、1000人、、、続々とリツイートが繰り返され、ついには1万人を軽く越えるリツイートに発展。
その結果、たった3日間で、僕たちが当時抱えていた大量の在庫よりも、さらに10倍以上のご注文をいただくことになりました。
こんなに少人数で、まだ始めたばかりの僕たちの活動にも関わらず
そして1ヶ月近くもお待ちいただく可能性があるにも関わらず
沢山の方々にご予約いただき、本当に、ありがとうございます!!

僕たちが心から欲しかったHINGEに
こんなにも共感してくれる方がいる、それだけでもう、この活動をはじめてよかった!と感動しています。本当にありがとうございます。
そして
長らくお待たせすることになってしまい申し訳ありません。
第2弾プロジェクト「考えるゲームを考える」に続きます。

(2017年9月追記)
HINGEに2つの新しいサイズが登場しました!
くわしくは、こちらの記事からどうぞ





