角田 どうもこんにちは、twelvetoneの角田(ツノダ:写真中央右)です。
治田 TENTの治田(ハルタ:写真左)です。
青木 TENTの青木(アオキ:写真中央左)です。
田久保 グラフィックデザイナーの田久保(タクボ:写真右)です。今回は、電話ではなく、出席してトークに参加しますね!よろしくお願いします。
治田 この場所 idontknow.tokyo は、それぞれ独立したデザイナーである僕たちが協力して新しい商品を作るアイドントノウ というプロジェクトのWebサイトです。
角田 アイドントノウ。つまり、「僕たちは本当は、まだ何も知らない」をテーマに、知っていると思っていることも、知らないと思って、ゼロから作り上げるというね。
青木 全くジャンルの違う4つの商品を発表予定なんですけど、それを世界中のどこよりも早く1つずつ順番に紹介していこうと思っています。今回は、その第2弾ですね。
田久保 今回も、そもそも僕たちがその新商品を作ろうと思ったきっかけや、その開発プロセスについてたっぷりお話ししていきましょう。
青木 idontknow.tokyoの、これまでに公開された記事については、この目次からどうぞ。
これまでに公開された記事
THINK about THINKING TOOL
idontoknow.tokyo第1弾製品 HINGE(ヒンジ)の開発のきっかけやプロセスについてお話しています。
SANDWICH & TALK
2016年末に行われたトークイベント。twelvetone角田とTENT青木が主にお話しています。idontknow.tokyo結成の経緯にも触れています。
1. 究極の形の、次は何しよう
青木 まずは、第1弾製品HINGE(ヒンジ)が大好評ということで、本当にありがとうございます!
角田 いやー本当にありがたい。これで気持ちを落ち着けて第二弾に着手できます。ありがとうございます。 さて、アイドントノウ第2弾製品。次は何にしましょう。
治田 ラムネ、は、まだ、置いとくとして。
田久保 ラムネは置いといて。
青木 はい。HINGE以外にも、ペンとか、紙とか、はさみやカッター。「考える道具」を起点に、まだまだいろいろできそうですよね。ちょっと軽くアイデア出ししてみましょっか。
角田 そうね。ブレインストーミングするときとか、ポストイットにアイデアを描くじゃないですか。あれのかわりに、なんかコインみたいな丸い紙があって、そこにアイデアを描くってどう?
青木 いいですねぇそれ。たくさんアイデアが集まったら、貯金箱みたいなものに入れるとか。なんか、楽しくなりそう。
治田 お札と同じサイズのメモ用紙ってどうですか。ただの真っ白な紙なんだけど、お財布に入れておけるっていう。
青木 いいですね!電球とか牛乳とか、買うものを書いたメモ用紙が、お財布に綺麗におさまるっていうのは、よさそう。
角田 外出先で急に何か思いついたときに、財布を出してメモできたりとかね。
青木 出た!ヒラメキマネー!
角田 アイデアしだいでは、1枚あたり数億円の価値があるかもしれない!
、
、
、
、
、
という話をね、実際にして、いろんな試作を作って、実際に使ってみたんですけど。
治田 他にも様々な案を検討しましたね。でも、何か、良いんだけど、違うというか。
青木 結局のところ「考える道具」としては、いつでもどこでもHINGEで事足りてしまったんですよねー
田久保 HINGEは僕たちにとっての、現時点での究極の形ですもんね。なかなかこれは越えられないですよね。
田久保 idontoknowでやるからには、なんとなくではなく、その時点で全員が納得いくような究極の形を作り出したいですよね。
角田 さて、では次は何をやるかってところなんだけど。
次は「ゲーム」なんて、よくない?
青木 ゲーム??またえらい飛躍しましたね。
角田 HINGEの続きという意味で「考える」を起点に話しますね。
青木 はい。
角田 脳みそだけで何かを考えるってとってもしんどいことで、やっぱり紙とかの補助があってアイデアって進むよね。そのためにHINGEもあるわけで。
田久保 書いて、考えて、書いて、考えて、の繰り返しで、思考は進んで行く。 アウトプットとインプットの繰り返しですね。
角田 この時に頭の中でしていることって、ただ記憶しているものを思い出すだけじゃなくて、思い出したものを、頭の中で動かしているんです。
青木 たしかに。
角田 たとえば歴史について考えた時、「源頼朝が、何年に、何をした」というテキストとしての記憶だけでなく「そうではなく、こうしていたら?」「相手側は、そのときどう動くんだろう?」と考えるみたいに、立体的に考えていくということなんです。
青木 ふむふむ。立体的な思考。
角田 そう。アイデアを考えるときって、この立体的な思考がとっても大事!そして、これは単に固定した記憶のポケットの話ではなく、言わば精神的な筋力を使うようなもので、かなーりしんどい作業なんです。
治田 アイデア出ししすぎて脳みそが疲れる感じ、たしかにありますよね。
角田 そう、そんな力をトレーニングできる道具が、実は碁や将棋、チェスなんかのボードゲームだと思ってるんです。
青木 ふむふむ
角田 ボードゲームって何手先も読むじゃない。それってすごく脳にとってしんどいことなのよ。分岐点を覚えておいて、またその先に分岐が増えて。
青木 可能性の先の可能性を、どんどん脳内シミュレーションする感じ。
角田 それを繰り返しやることで、アイデアをどんどん分岐させて広げて行く、ということがだんだんできるようになってくるんですよ。
治田 体を動かして汗をかくトレーニングがあるように、脳を動かすトレーニングというイメージですかね。
角田 そう。スポーツでも、ストイックな筋トレもあるけど、楽しく運動しているうちに筋肉ついちゃったみたいなこともあるわけじゃない。
治田 たしかに。
角田 脳みそのトレーニングというのも、勉強みたいなことじゃなくて、楽しく遊んでいるうちにすごくアイデアを出せる脳になっちゃってた!なんてこともあると思うんだよね。
田久保 なんだか、説得されてきましたよ。
角田 だから、じつはボードゲームって、HINGEの次に取り組むアイテムとしては、すごく必然性がある。
青木 たしかによさそうですね
治田 第二弾はボードゲーム。いいですね。そのあたり、掘り下げてみましょうか。
次のページに続く