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2019年の7月頃。

東京工業大学の学生さんから、こんなメールをいただきました。

「うちの学生は機能と価格のみに価値を置きがちです。でも、御社が作り出す製品の価値は、それだけじゃない気がするんです。それは何なのか。それはどうすれば作り出せるのか。その点を東京工業大学でお話いただけませんか?」

せっかくの機会なので、僕たちアイドントノウと、僕たちがいつもお世話になっているお店アシストオンさんとで

価値についてお話させて頂くことにしました。



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題して

デザインなんて知らない。
〜僕らの考えるモノの価値〜

今回は、3部構成だったこのトークイベントのうちの第1部でお話した内容を、当日使用した資料を使ってお伝えします。


3部全てを見たい方は、こちらのライブ配信の録画ムービーをご覧ください。







こんにちは。アイドントノウです。
まずは、今回のトークイベントの趣旨について確認しますね。

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そもそもは、このイベントの主催者である東京工業大学の学生さんがアイドントノウのHINGE(ヒンジ)を購入したことがきっかけでした。

HINGEが大変気に入ったというその学生さんが、友人から「こんなの生協の300円のクリップボードと何が違うの」と言われたそうです。


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この質問、僕たちアイドントノウにとっては興味深いものだったんです。

というのも、普段は「デザインに価値があるのか」というそもそものところまで立ち返る機会が、なかなかない。

そこで、本日は「デザインの価値とは何か」というあたりについてお話したいと思うのですが

言葉の定義や業界の事情などの堅苦しい話ではなく、あくまで僕たちは何をしているかという主語を明確にしたカジュアルな形でお話します。

よろしくお願いします。


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さて、1つ具体的な例を挙げてお話します。

こちらは、今回のイベント「デザインなんて知らない」の内容を、東工大の学生さんが1枚のチラシにまとめたものです。

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そして次のこちらは、僕たちアイドントノウが、同じ内容をチラシとしてまとめたものです。

あくまで同じ情報です。さて、これらの違いって何でしょうか?

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ここで1つ断言します。


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この2つの違いは
「センス」や「オシャレ」とは、全く関係がありません。

じゃあ僕たちは何をしたんでしょう?

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答えは「優先順位付け」です。

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具体的に説明していきますね。


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まずはこちら。今回のチラシの内容テキストを、ただそのまま打ったものです。


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次にこちら。
内容に応じて改行してみました。みなさんも、メールを書くときなんかによくやりますよね。


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次に、それぞれの情報をグループごとに分けて、個別のブロックとして認識します。

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さてここで、2つのちょっとした「ひみつ」についてお話をしますね。

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かなりざっくりしたお話ですが
日本語に慣れ親しんでいる方であれば、基本的には
・ヨコ書きの場合には左上から左下
・タテ書きの場合には右上から左下
へと、視線移動を行います。

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2つめの「ひみつ」です。
1枚の紙を分割することでいくつかの「ブロック」を作ることができるんですけど、そのレイアウトって、おおよそいくつかの定番パターンが存在します。


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これら2つのひみつ(視線移動の順番とブロック配置のパターン)を意識した上で、さきほどの情報を配置してみましょう。


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ポンポンポンっと当てはめていきます。


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そうしてできたのが、今回のチラシになります。

もちろん実際にはこんなにテンポ良くできるわけでなく、迷い道や微調整などが数多くあるんですけど

「優先順位付け」を意識するだけで、ここまでは、できます。

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さてその上で。

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最初に「必要ない」と断言した「センス」や「オシャレ」という要素については、この後でもある程度は作ることができます。

たとえば

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こんな感じですね。情報の構造としては一切変えていないんですけど、背景やフォント、紙質などを変えることで、いわゆる「バリエーション」は作ることが可能です。


ここでいったん、これまでの作業について振り返ってみましょう。

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まず最初に「目的」があります。
今回の場合はチラシなので「集客のための告知」が目的になりますね。


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2つめが「要素」です。
今回の場合は、日時や場所、概要や写真や主催者や地図、、、などです。


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3つめ。僕たちが重要視している「優先順位づけ」ですね。
グルーピングやサイズの最適化などを行いました。

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4つめ。それらを最適な位置へレイアウトしまして。

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最後に「装飾」。
さきほどは「バリエーション」として紹介したものですね。

この5つの作業段階を踏まえて、学生さんのチラシを見ると

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目的、要素があり、それをそのまま配置して装飾している。
「優先順位づけ」が飛ばされちゃってるんですね。

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一方、アイドントノウ制作のこちら。
優先順位づけをはっきりと行っています。その上で、装飾は行っていない状態です。



ということで、2つのチラシの比較で「優先順位づけ」の重要さについてお話しましたけど、ここまではガッテンいただけましたでしょうか。

もしガッテンいただけたなら、次のお話に進みますね。

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A4サイズのほか、
カフェなど出先でも使いやすいA5サイズ
ポケットにも入れられるA6サイズ
そして黒と白のカラーバリエーションがあります。






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